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陽気な帽子店

EVENT

陽気な帽子店
もう一つのPOP UP STORE


沖縄にお店を構えるORRSのオーナーであるYOSUKE氏に来ていただきました。
氏が目指す最高の服をセレクトし、製作し、店内奥にある轆轤を回して器を焼き、今まで集めて来たヴィンテージ家具を並べた1日1組限定の宿を運営。


中でも極めつけは帽子。





それを当店に片っ端から持って来てくれました。
ひょんな事がきっかけではなく、とても素晴らしい方がとても素晴らしい方を紹介してくれました。


陽気な帽子店


服を語る上では欠かせないRalph Lauren。そこで培った知識を活かし渡米、現地のリアルと出会い、行き着いた先は自分が本当に心から納得できるヒトとモノ、そして場所。





昨今のトレンディなハット事情は彼の前では無力。というか何も気にしていない。本当に良いハットを目指して日本中から世界を旅して辿り着き、この会のために準備してくださったのはエクアドルで製作されるパナマハット。そして岡山県の老舗帽子店である石田製帽。奥深くに眠る帽体を分けてもらい、型入れしたブンタールと麦わら。


いずれも直接仕入れさせてもらっているモノになりますので、ORRS以外のお店での出店は初だそうです。





エクアドルで製作されるパナマハットはヘリンボーン調のモノから20等級の極細パナマハットまで様々でした。特にこの20等級のパナマハットは製作に約2ヶ月の時間を要するそうです。というのもトキヤ草は1本の繊維ですから、よく見ると太さがバラバラなので機械で編むことは不可能。次に強度が極めて低い極細トキヤ草は乾燥からすんなりとパキッとイってしまうので、1日の始めである日の出の数時間でしか編めないのです。





更にはこのハット、最終地点であるブリムの先端が綺麗にフラットしているのですが、トキヤ草1本1本の長さが全て統一されている証なんです。本来は長めのトキヤ草で編んで、編み終わりをカットする方法をとっています。





最後に、この形状はあまり見覚えがないと思います。特別な条件をクリアしたハットにのみ、このスジが入る事を許されるのです。『オプティモ』と呼ばれ、ある程度高い等級のモノにもなると、スジにそって折り畳める事ができます。その細すぎる繊維で編まれている為、しなりますから割れません。コレより更に太い繊維になってしまうとパキッとイっちゃいます。泣けます。このオプティモは謂わば最高級の証でもあるわけです。


このように気が遠くなる作業な為に生産量が極めて少なく、知っている人からすると喉から手が出るほど持っておきたいアイテムでもあるわけで。イベント当日までに引くくらい沢山のお問い合わせを貰い、初日でSOLD。






もう一つ、創業明治30年の石田製帽。倉庫の奥深くに眠る帽体に新たな命を宿し、約40年の時を超えてダイスアンドダイスに並びました。





麦わらです。このようなデザインを見たことがあるでしょうか。当時製作されていた独特の編み方。ある程度強度がある趣のある作品。当時の高度経済成長期を境に継ぎ手がいなくなったことで、この伝統的な編み方をできる人はいなくなってしまったのです。つまり、この帽体がなくなれば二度と手に入れることはできないのです。ちなみにあと僅か2点ですかね。







このような素晴らしい帽子を持って来ていただけた事を本当に嬉しく思います。そして福岡のダイスアンドダイスに来てくれるお客様と共有できた事がとても嬉しかったです。


オーナーのYOSUKE氏は「モノを売る上で一番の権限を持つのは生産者である」という事を常に言っていました。
昨今、そこに対してのリスペクトが欠けている事をものすごく危惧していた。販売する側、いや、販売させてもらってる側がとやかく言うのではなく、素直に真正面から製作している"人"を伝える事の重要さに改めて気付く。


表面的だからこそ、使い捨てのファッションが溢れているからこそ、今後もこのような機会をとても大事にしていきたい。この帽子もジュエリーも長く大事に語り継がれていくようにこれからもお手伝いさせていただきたいです。




YOSUKE氏との関係は今後も続いていきます。また皆様をびっくりさせるスタンダードを思いついたみたいです。
お楽しみに。







にしても、ORRSで宿泊したら最高なんだろうなぁ。
歩いて行けるとんでもなく美味い料理出すお店もあるって言ってたし。。。




AKASHI





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